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≪十年を振り返って≫

 眼下に紅葉が真っ盛りの大通りがあります。初雪の便りが各地から届いています。立ち止まれば、今年もあと5週余りとなりました。

 9月、10月は本当に出張が多く、席を暖める暇もありませんでした。3日の文化の日と週末の連休は久しぶりに札幌に居ました。

 週末を利用してマネージャー陣と来年の事業計画を立てました。お陰さまで1年を除き20年間増収を続けてきており、今年も計画通り達成できそうです。

 会計事務所は今年3月で20年を迎え、百年続くインフラになることを宣言させていただきました。これからの80年という年月を目の前にする時、次世代に伝えたいこと、もっと変えていかなければならないことがより鮮明になってきます。20年を踏み台に新しいステージに向かっていきたいと思っています。

 あわせて来年は12年ビジョンの後半の6年間が始まります。乱気流の中にあって12年後をイメージすることは、何がどのように変わろうとも守り育てていかなければならないものは何かを問いかけるのに十分な時間です。そのことをこの6年間で実感してきました。

 振り返れば長期的な視点で物事を考える思考は、この10年で身に付いたと思っています。10年前、私は大学院の修士論文を書いていました。時間軸を自分の中に持って、使命感を持って地域経済を観る視点を学びました。

 その後、「マンダラチャート人生100年計画」に出会い、自分の人生を8分野で描くことを学びました。「易経」との出会いも大きな財産です。成すべき時に成すべきことをしなければ、その先に行っても成果がないこと。それゆえステップを飛ばして早く成長したい、成果を手にしたいと思っても上手くいかないということを学びました。まだまだ学び足りないのですが、学びは実践してはじめて価値があることを実感しています。

 その間、「最高の学ぶための方法は教えることである」とのドラッカー教授の教え通り、2005年頃から主催する勉強会で情報発信の場を設けさせていただきました。今年は、1部上場企業の子会社の社長や事業部長の皆さんの幹部研修に呼んでいただいたり、実力派コンサルタントの先生から講演の依頼を受けたりと、5年前とは隔世の感があります。

 ドラッカー教授の教えに「ささやかさ」の実践があります。ささやかな活動でも大きなうねりにつながるという教えです。2005年に30数名の発起人で立ち上がったドラッカー学会も、北海道での読書会という活動が一つのきっかけとなり、今では800人を超える大所帯になっています。やはり隔世の感があります。

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

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