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≪学びランド北海道と本物の知識≫

 この記事を書いている4月7日は、ほとんどの学校で新学期が始まる日です。我が家の三人の子供たちも、それぞれクラス替えへの大いなる期待とチョッピリの不安を胸に登校していきました。私もだいぶ昔に経験した、懐かしい感覚を思い出しながら出勤しました。このような新年度の風景が、私たちの回りのそこここに見られ、心を新たにする機会に溢れた時季です。

 学校のことを思い出しついでに学びについて書かせていただきます。私たちが主催するナレッジプラザでは、札幌・函館・帯広・旭川などの地域にビジネス塾を設置したことを契機として、昨年9月にナレッジプラザ – サミットを函館で開催させていただきました。その際に宣言したのが「学びランド北海道」です。学ぶことで人を変え、組織を変え、地域を変えようという呼びかけです。

 私たちは、学びというと学校の勉強や試験などを直ぐに思い浮かべます。どちらかというとマイナスイメージの方も多いのではないでしょうか。しかし私たちビジネスに携わる者の学びは、学校の勉強とは全く違うものです。このことを表す象徴的な言葉を、私淑するP.F.ドラッカー教授が残しています。「知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である」。

 いかがでしょうか。私たちが日常使っている知識という言葉は、実は情報だったのです。いわゆる学校の勉強は、情報を上手く記憶しているかどうかを問うものだったということです。これに対して知識は実践を伴う能力だということです。実践の伴わない知識は本物の知識とはいえないのです。
 
 今、私たちがナレッジプラザなどで皆さんと一緒に学んでいる主なものは三つです。第一に、ドラッカー教授のマネジメントに関する知識です。ドラッカー教授とは、現在私たちが使っているマネジメントという言葉を発明した人物です。しかもマネジメントを原理と方法として学ぶことができるように、著書で残しました。マネジメントは決定と行動により成果を生み出す道具です。そして第二に、その行動をいかに効果的なものとするかを西田文郎先生の№1理論から学んでいます。ここでは思考を行動に移し、大きな成果をあげる秘訣を身につけることができます。最後はマンダラ思考です。マンダラ手帳を軸に目標の立て方、時間の使い方など、成果をあげるために行動を習慣化するツールとして、その使い方を修得します。

 いずれも単にためになる話ではなく、実践を積み上げています。「学びランド北海道」という言葉には、共に学ぶ場と仲間を持ち、その仲間と夢を語り合い、励ましあいながら実践するという想いが込められています。さらに私たち大人が楽しく学ぶ姿を見て子供が育つ。そんな好循環が生まれれば最高です。 2008.4.10

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

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