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ナレッジメール便【経営のヒント 420】

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◆ 経営のヒント~ドラッカーのナレッジ ◆    ◆◆◆
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◆◆◆                  ◆  ◆   ◆    第420号

すでに6回も続いている『傍観者の時代』の第14章
「プロの経営者、アルフレッド・スローン」ですが、まだまだ続きます。

<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
人の気に障ることも口にし、聞きにくいことも
聞くという知的な真摯さには、いつしか私も
敬意を払うようになっていた。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『傍観者の時代』p.317 1979年 ダイヤモンド社

「文句があるなら、シボレー事業部をどう分権化したらいいか教えてもらいたいですね」と
B級西部劇のシェリフのように、彼はいつもこう言いました。
声の主はGMのシボレー事業部を率いたマービン・コイルです。

ドラッカー教授がGMの調査に入っていた頃、
シボレー事業部はGMの半分を占める存在でした。
単体でも巨大企業ということです。
分権制を適用していたGMは車種群別に事業部が設けられていました。
つまり最大事業部を率いていたのがマービン・コイルでした。

当時、分権制は理想的な組織構造として世界に広まりつつありました。
しかし、コイルは分権制が万能ではないことを知っていたのです。
シボレー事業部は規模が大きいだけで単一の自動車群を生産しており、
分割は不可能でした。

彼は「人材開発ということになると、
なぜかシボレー出身のトップ・マネジメントが少なく、
多くは小さな事業部出身の者だということが気になるんですよ」と述べたのです。
当時GMでは人材開発のための教育をばかにしていたとドラッカー教授は記しています。

しかしコイルは、読書プログラム、特別講義、セミナーなどを活用して
人材育成を行っていました。
シボレー事業部という最大の事業部を率いていたからこそ、見えるものがあったのです。
それはいずれも本質的なものでした。
そして手にした本質的なことは人の気に障ることでも口にし、
本質を手に入れるために聞きにくいこともあえて聞いたのです。

ドラッカー教授はそのことを「知的な真摯さ」と呼びました。
私心なく本質的なもの追究し、追い求めるコイルの姿勢に感銘を受け、
尊敬の念を抱くようになったのです。

佐藤 等

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