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ナレッジメール便【経営のヒント 469】

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◆ 経営のヒント~ドラッカーのナレッジ ◆      ◆◆◆
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◆◆◆                     ◆  ◆    ◆    第469号

今日のメルマガは〔利益とは何か〕からです。

<ドラッカーの一言>

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事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は利益を得るための組織と答える。

たいていの経済学者も同じように答える。この答えは間違いなだけではない。的外れである。

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『実践するドラッカー 事業編』p.2
原典―『創造する経営者』p.43

前号で事業と組織を分けて考える癖をつけることが大切であることを指摘しました。
今日の言葉も事業と組織について別の側面からアプローチしたものです。

「事業体とは何か」は、事業を行う主体の本質的な性格を問うています。
漠然とした問いなので転換しましょう。
「事業の目的は何か」と「企業の目的は何か」に置き換えて考えてみましょう。
答えは前回のメルマガにあります。再掲載します。

<再掲載>
組織(企業)はミッション(使命)という名前の<目的>を有しています。
この<目的>を実現する<手段>が事業です。目的と手段の関係を意識しなければなりません。
もちろん目的は社会における存在意義、役割のことです。儲けるために事業を行うのではありません。
社会の役に立つために、具体的にはお客様に満足という価値を届けるために事業を行うのです。
<再掲載終わり>

この文章を読むと「事業の目的はお客様に満足という価値を届けることである」ということになります。
ドラッカー教授は「事業の目的は顧客の創造である」と明言しています。
言葉を補うと「事業の目的は顧客価値の創造である」ということです。

では企業の目的は何でしょう。上記から考えると「企業の目的は社会(顧客)の役に立つ事業を行うことである」となります。
つまり、企業は社会において特定の役割を果たすことです。

さらに企業の目的には次の言葉が付加されます。「継続性」。

すなわち「企業の目的は社会(顧客)の役に立つ事業を継続して行うことである」ということができます。
以上で企業と事業の目的の整理は終わりです。

このようにマネジメントにおいては「利益をあげること」という言葉は目的に出てきません。
この言葉をよく使うのは経済学者だとドラッカー教授は指摘しました。
そんな言葉がいつの間にか耳にはいり人の常識になることは怖いことです。

しかし、ドラッカー教授の中でも「利益」は大切な位置づけにあります。
「利益は企業存続の条件である」。これが正しい位置づけです。
利益を目的にすると利益が最優先であり、顧客価値の創造が劣後となります。
この意味で教授は「的外れである」と強調しました。
偽装問題、粉飾会計などが後をたたないのは、これらの思考がまったく影響していないとはいえません。

それゆえ私たちは、事業がお客様の満足に充分答えているか、
つまり顧客価値を創造しているかを常に考えなければなりません。
そこが大元です。利益の源泉もそこにあります。

利益は、社会の道具としての企業を継続して運営するための原資として必要欠くべからざるものです。
それゆえ顧客価値創造力が劣化した事業については改善、見直し、撤退などの選択を常に考えながら判断をしていかなければなりません。

マネジメントの判断を生み出す原点として「事業体とは何か」という基礎の基礎に関する理解を深めておきましょう。

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<実践のための問い>

売上や利益以外で事業の成果を測るものさしは何ですか?

佐藤 等

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