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ナレッジメール便 【経営のヒント 228】

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◆ 経営のヒント~ドラッカーのナレッジ ◆      ◆◆◆
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◆◆◆                     ◆  ◆    ◆       第228号

今日から大著『マネジメント』よりお伝えします。
1973年に著された集大成の一冊です。
この度、エターナルコレクション版の12タイトル目として三分冊でリニューアル出版されました。
今日の一言は「まえがき」からです。

<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
組織が成果をあげられないならば、個人もありえず、
自己実現を可能とする社会もありえない。
自立を許さない全体主義が押しつけられる。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
『マネジメント』 1973年 ダイヤモンド社より

現代社会は、いつの間にか組織社会になってしまいました。
組織なしでは、商品やサービスの供給が難しいのが現実です。
しかも多くの人たちが組織に参加することで生計を立て、そこで自己実現を図ろうとしています。
今や組織は、個人と社会をつなぐ欠かせない存在なのです。
社会が必要としているものを組織が自由意志で供給し、それを人々が消費する社会、それが現代の自由社会の姿です。
企業をはじめとした組織が、現代の自由社会を保証しているといっても過言ではありません。
組織の自立性が失われること―例えば国有化されること―とどんなことが起こるというのでしょうか。
ドラッカー博士は、第二次世界大戦前夜の経験から全体主義による専制政治が起こるといいます。
自由を手放さざる得ない状態です。
この再来を防ぐには、組織が成果をあげ、社会で役割を果たすことです。
とても意外な結びつきだと思いませんか。
ドラッカー博士は、全体主義の再来を防ぐためにマネジメントを発明したといっても過言ではありません。
単に一組織が成果をあげるためだけの道具ではないというところが意義深いところです。神聖さすら感じさせられます。
『マネジメント』は、三作目となる『企業とは何か』(1946年)に始まり、『現代の経営』(1954年)でマネジメントを体系化した一連の動きの集大成です。
「私は分厚い本は嫌いである」と述べながら分厚くなった言い訳を「まえがき」で述べています。
全61章+結論の章からなる読み応えのある一冊です。
メルマガでお伝えすると約2年分ありますね(汗)。
覚悟してお付き合い下さい(笑)。

佐藤 等

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