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ナレッジメール便 【経営のヒント 306】

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◆◆◆                     ◆  ◆    ◆       第306号

『マネジメント』<中巻>第38章「コミュニケーション」から、今日は原理その4をお伝えします。

<ドラッカーの一言>
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コミュニケーションは受け手に何かを要求する。
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『マネジメント<中>』p.147 1973年 ダイヤモンド社

コミュニケーションの原理の最後、4つ目は「コミュニケーションとは要求である」です。これまで説明した原理「コミュニケーションとは知覚である」と「コミュニケーションとは期待である」は、受け手側の能力、姿勢に関わるものでした。しかし「要求」は、発し手の問題です。

結局コミュニケーションは、相手(情報の受け手)に届くことが目的です。
届ける情報は、相手が知覚できるものであればなんでもいいという訳ではありません。また、相手の期待にすべて沿うものではないことは前回書いたとおりです。

コミュニケーションとは、相手に「何かになること」、「何かをすること」、「何かをすること」、「何かを信じること」、つまり行動や姿勢、価値観の変化を期待するものです。この際、相手の価値、現実、欲求に合致すれば、コミュニケーションの目的は達成されるでしょう。

逆の場合には、抵抗、憤慨、無視など様々な反応を生むかもしれません。
一般的に人は変化に激しく抵抗するものです。しかしこれら抵抗などを乗り越えたところに初めて「要求」を通すことができるのです。

組織の中ではコミュニケーションがスムーズに進まないことは稀ではありません。これら4つの原理を理解し、実践で確かめることでコミュニケーション力を少しずつ高めていきたいものです。

実践に勝る王道はないのです。

佐藤 等

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