ホーム経営のヒントナレッジメール便【経営のヒント 554】

経営のヒント

HINT

経営のヒント

ナレッジメール便【経営のヒント 554】

◆◆◆                         ◆    ◆    ◆◆◆
◆   ◆                     ◆ ◆       ◆  ◆
◆   ◆ 経営のヒント~ドラッカーのナレッジ ◆◆           ◆◆◆
◆   ◆                     ◆ ◆       ◆
◆◆◆                         ◆   ◆         ◆    第554号

 

<マネジメントの原理14>
利益は、未来のリスクと不確実性をカバーする

前回、挙げた原理です。
ドラッカー教授は「利益には3つの役割がある」と述べました。
その一つが上記です。残り2つの原理です。

<マネジメントの原理15>
利益は、事業の拡大とイノベーションに必要な資金調達の基盤となる

<マネジメントの原理16>
利益は、事業活動の有効性と健全性を測定する

マネジメント上、利益は、単に会計上求められる差額概念ではありません。
ハッキリとした役割があります。
利益というコンセプト(道具)の役割を理解して、これを活用するという姿勢が大切です。

わかりやすい<原理15>から行きましょう。
資金調達能力は、利益および過去の利益の蓄積額である剰余金の多寡で決定されます。
剰余金は内部に蓄積した過去の利益です。
内部留保が多いほど多くの資産を保有しているはずです。
たとえばそれが現金であれば金融機関は返済の能力を高く評価するでしょう。

また剰余金は純資産を高め一株当たり純資産を高めます。
もし新株を発行しようとしたら。
原則としてこの数字が高いほど発行価格が高くなります。
これは、利益をあげる能力が高かったことを意味します。
将来にわたっても期待できるとなれば発行価格はより高くなります。

このように利益(過去の利益の蓄積を含む)が大きければより多くの資金を調達することが
できるのです。
原理の15はそのことを述べたものです。

<原理16>は次回にしましょう。

関連記事