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ナレッジメール便【経営のヒント 595】

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◆   ◆ 経営のヒント~ドラッカーのナレッジ ◆◆           ◆◆◆
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◆◆◆                         ◆   ◆         ◆    第595号
前回の続きとして目標に関する原理をまとめていきたいと思います。
ドラッカー教授は、マネジャーの仕事として「目標設定」を挙げています。

<マネジャーの仕事 再掲>
1.目標を設定する
2.組織する
3.動機づけとコミュニケーションを図る
4.評価測定する
5.人材を開発する

前回も指摘しましたが。
このテーマは少々複雑です。
それゆえ実務的には誤解も多い領域です。

まずは、目標に関する主な局面です。
1.目標設定
2.目標進捗に関する測定
3.目標評価
4.フィードバック

これらの局面は全社、部門などでも行われるとともに自己目標管理という個人レベル
でも行われます。
このあたりの仕組みの趣旨をよく理解しないとせっかくの取り組みも台無しになって
しまいます。

前回は自己目標管理というセルフマネジメントの道具について解説しました。
ポイントは、仕事をとおした自己成長を目的とした仕組みで会社の関与の排除です。
この点が混線しているケースが非常に多いのが現状です。

自己目標管理とは別に、全社や部門の目標が存在します。
これらの目標と自己目標は直接の関係はありません。
自己目標管理の目標は、全社の目標というよりも全社の成果(外の世界における変化)
に直接関係しています。
組織には組織に属する人たちを方向づけるための道具が多数あります。

その最たるものは、ミッション(使命)です。
「われわれのミッションは何か」を問うのは組織の目的を明確にして方向づけをする
ためです。
そのほかにも組織を方向付ける道具は「われわれの事業は何か」、「われわれの顧客は
だれか」、「顧客にとっての価値は何か」、「われわれの卓越性は何か」など多数
あります。

「われわれにとっての成果は何か」もその方向づけの道具の一つです。
全社目標も部門部目標もその一つにすぎません。

成果という外の世界における変化をより具体的に測定する手段が目標です。
たとえば、顧客の声「美味しかった、また来るよ、ありがとう」を測定した飲食が
あります。
顧客に起こった変化を目標にすることが目標の本来の趣旨です。

売上や利益は、顧客の満足には関係がありません。
目標は測定するとの宣言であり、関係者の意識を否応なしにそこに向けます。
売上や利益は事業や組織の存続の条件であり、欠くべからざるものです。

しかし売上や利益を最優先の目標として組織を方向づけた結果、法令やルールを犯して
までも業績を上げようとして新聞紙上を騒がせています。
マネジメントの失敗といわざるを得ません。

「また来るよ」という顧客の声が昨年より倍増したお店は、間違いなく売上を伸ばして
いることでしょう。
スタッフはま「また来るよ」の声を頂くため様々な行動を自ら起こすことでしょう。
売上を目標にしてただ「売上を伸ばせ」とだけでは、法令違反とまではいかなくとも
効果的な行動を起こせる人は少数です。

このように目標は、組織を方向づけるという重要な機能を有しています。
それゆえ何を目標にするかは、かなり重要です。
ちなみにドラッカー教授の著作のどこを読んでも売上目標という言葉に出会うことは
ありません。
これはチョットした驚きです。

組織は成果という組織の外の変化を起こすために存在する原理から考えると納得が
いきます。
売上や利益は必要なものですが組織を方向づける目標としてはふさわしくないという
ことです。
極言すれば、方向づけすることはできないということです。
単なる売上は円マークであり色がついていないからです。

次回は、今日取り上げた全社や部門の目標と自己目標管理の関係性に触れたいと思い
ます。

<マネジメントの原理105>
組織の目標は、ミッションや成果の下位にあって組織を方向づける役割を担っている

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