《一灯照隅》
今年も早くも半年が過ぎようとしています。政権が変わり都議会議員選でも現政権が大勝しました。
7月の参議院選を経て、安定政権が出来上がるのでしょうか。現政権の経済政策は、アベノミクスと称され、
実体効果はさておいても、世界的な注目度は間違いなく上がっています。
今まで蚊帳の外だった日本が注目を集めること自体は悪いことではないと思います。
さて世界の中のどこに位置づけられているかを知ることは国レベルでも、
組織レベルでも、個人レベルでも大切なことです。
ドラッカー教授は、社会において一人ひとりの位置と役割を得ていることが社会が機能する条件だと述べました。
それがなければ、社会から絆を失った存在として空中をさまよう分子のようになると指摘しました。
この言葉を聞くとき、いつも昭和の首相の指南役として著名な安岡正篤先生が度々用いられた言葉、
「一灯照隅」を連想させられます。どんな小さな役割でもその持ち場を全力で守り、
精励することで自らを輝かせ、ついてはその灯火で周囲を照らす。
そんな思いが込められている言葉です。
どんな位置で役割を得て、自らを磨き、輝かせるか。
日本も世界の一員であり、私たち一人ひとりも世界の一員です。
今年、35周年を迎える人間学を学ぶ雑誌『致知』の6月の特集テーマが「一灯照隅」です。
35年間、それぞれの場所を照らし続けた人物を記事にし続けています。
昭和の偉大な教育学者である森信三先生は致知の読者が10万人を超えたとき日本は変わりますとおっしゃいました。
その言葉がいよいよ今年実現されそうです。私もその日を楽しみにしている一読者です。
機会があれば一読をお薦めします。