書籍

本書に込められた中心的な問いのひとつは、「ドラッカーの言葉は、私たちの日々の仕事にどのように活かせるのか」ということです。 前作『ドラッカーに学ぶ人間学』では、東洋思想とドラッカーの思想を架け合わせた「マネジメントは文化である」という視点が提示されました。今作『仕事学』では、その探究がさらに深まり、日常の仕事と人生にどう活かすかという実践的なテーマへと踏み込んでいます。 本書は、著者が人間学を学ぶ雑誌『致知』で約6年にわたり連載してきた全71話から構成されています。編集は連載当初から藤尾允泰編集長が担当し、その積み重ねが書籍という形で結実しました。 また、本書にふさわしい「仕事学」というタイトルは、編集部・小森俊司氏の手によるものです。ドラッカーの言葉に新たな光を当て、現代日本に生きる私たちが「仕事とは何か」「自己とは何か」を改めて見つめ直す契機となるでしょう。 『論語』『易経』などの東洋古典との対話も交えながら、ドラッカーの思想を5つのテーマ――「自己実現」「組織論」「ビジネスマインド」「マネジメント」「変革とイノベーション」――で読み解く構成は、読者に多角的な視点を与えてくれます。 「世の中の役に立てよと祈る気持ちで」届けられる一冊――それが本書『仕事学』です。