目的は何かを常に明確にする【経営のヒント 826】
いろいろな意思決定があり、いろいろな妥協がある。いずれは妥協が必要になる。
『経営の真髄』<下>p.96
前回、「意思決定のプロセス」を示しました。
②問題の本質を把握する
③目的を明確にする
④関係者を巻き込む
⑤決定を行動に移す
⑥意思決定の結果を検証する
今日は②についてです。
妥協する際に大切なのは、正しい妥協を行い、間違った妥協をしてはならないということです。両者を分けるものは何か。
ドラッカーはいいます。「正しい妥協とは、古い諺に言う半切れのパンでもないよりはましである。半切れでも一日の飢えを満たすことができる。さらに一日働けるようになる。間違った妥協とはソロモン王の裁きに出てくる半分の赤ん坊である。半分の赤ん坊は死体であって、生きた半分の子供ではない」
つまり目的は何かを常に明確にしていないと、間違った妥協をしてしまうということです。たとえば、利益や株価を目的と勘違いすると、不正経理という間違った妥協をしてしまうということです。組織は顧客に財やサービスを提供することが目的です。その結果が利益であり、株価です。
目的が明確でなければ、優先順位の判断軸が歪み、半分の赤ん坊という判断をしてしまうかもしれないのです。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)