≪行動に置き換えるドラッカー理論≫
私事ですが、1月の28日に『実践するドラッカー<思考編>』がダイヤモンド社から出版されました。世にいう処女作です。店頭に並ぶ、小著はもはや他人が書いたものに見えるから不思議です。「世のなかの役に立ってくれよ」と何故だかすっかり応援する立場です。
出版までは、人生初めての貴重な経験でした。編集は、校正は、本の帯は、新聞や雑誌広告は…とどれもが未知の体験です。出版契約書なるものにも、判を押しました。色々な権利と制約…なるほどなるほど。そうこうしていると店頭に本が並びだし、数日後に「増刷です」の嬉しいメール。有難いことです。
2月26日には、これまた人生初の出版記念祝賀会が11名の発起人の呼びかけにより、開催されました。発起人の皆さんありがとうございました。それにしても主役として壇に上がるのは、なんとも照れくさいものです。どうも主役は性に合わないようです。ドラッカー教授が自らを傍観者と表現した氣持ちがとてもよくわかる瞬間でした。それでも両親は、とても喜んでくれました。わずかながら恩返しの真似事ができたと感じました。
さて本書は、個人が仕事を通して社会の中でポジションを得て成長していくために必要な原理と方法を記述しています。4月1日に発売が決まった<行動編>とともに人が自己実現し成長するために必須の能力に焦点を当てています。本書の狙いは、成果をあげるために実践すべき項目を理解し、使いこなし、習慣化することです。「実践する」とタイトルにあるゆえんです。
ドラッカー教授の著書は、難しいという声も聞こえてきますが、その壁を取り払い、シンプルな行動に置き換えることが理想形です。そのための工夫の一つが<実践シート>です。このシートに記載された問いに答えることで、多くの氣づきが得られるように考えました。「氣づき」は、変革の第一歩です。
変革は行動からのみ生まれます。明日から始めることは何か。今日で止めることは何か。どんな行動を増やすのか。あるいは減らすのか。終始と増減、これが行動の4形態です。そのときどきで真に価値ある行動を目指して、毎日そのことを問えば、自ずと道は拓かれていくと思います。是非実践して、成果を残しましょう。
ナレッジアドバイザー 佐藤 等