≪お金 仕事 成功とは≫
長いGWどのように過ごされましたか。私は、息子たちのスポーツ観戦(長男:サッカー、次男:バスケット)と日頃積んでおいた本を数冊読んで過ごしました。大変安上がりなGWでした(笑)
最近書店で目にする自己実現・啓発やビジネス関係の本について感じることがあります。店頭にはやたらと「お金持ちになるための○○の知恵」みたいな本の多いこと。1億総中流社会と言われたのは昔のこと。バブルを経てお金に関する価値観もずいぶん変わったものだと思います。今や格差社会が云々されています。
「仕事に拘束されないでお金にお金を生ませる形をつくりあげる」、こんな形を一つのゴールとして書かれている本があります。お金を稼ぐことがゴールになってしまっています。そのためには仕事は、できるだけ少ない方がいいという価値観。一見羨ましいように見えますが、本当にそうかと首を傾げたくなります。仕事をしないのがはたしていい世界かと。それが勝ち組なのかと?
本当の勝ち組は、京セラの稲盛和夫さんの『生き方』(お勧めです!)に著されている企業やそこに働く人達ではないかと感じています。
「利他」の思考。もともと仏教の言葉ですが、他人の利となることをする。そのことで自分も活きる。「お金にお金を生ませる世界」とは、対極にある考え方です。
私の敬愛するドラッカー教授は、「仕事こそが人を成長させる最高の道具である」という名言を残しています。『お金』はもちろんとても大切です。・・があくまでも手段です。
目的は、自分を磨き成長すること。そのために、仕事は不可欠であるという価値観にどうしても共感してしまいます。
僧籍をもつ稲盛さんは、知足-「足るを知る」という今となっては、忘れられつつある言葉を使って戒めています。積極的に与えられた物、仕事を懸命に行うことでその中に喜びを見いだすという価値観です。物質的に得たものは、いつか失くなります。
成功とは何かを得ることではなく、成長を続けること。企業も同じだと思います。長いGW中の短い思索の一端でした。
ナレッジアドバイザー 佐藤 等