≪「特定のお客様」≫
早いもので確定申告の申告期限も本日で最終日となりました。確定申告までは何となく気分的に「冬」、終わると「春」というのが職業から来る季節感です。そんな「冬」気分の中、3月上旬に仕事で大阪・神戸を訪ねました。大阪の景気の悪さは、聞いていたのですが身をもって体験する出来事がありました。タクシーの運転手が車外に出て「値段相談してください・・・」と客引きをしているのです。しかも通常料金は、5千円以上は50%off。歩いている人よりもはるかに多い車の列。典型的な価格競争に突入・・・。一方、夜案内されたピザハウス(ほとんどBARタイプのお店でした)で遭遇したこと。出てきたピザになにやら三角の紙がついています。そこにはこう書いてありました。「ご来店の記念に~これからあなたがお召し上がりになるピッツァは、当店創業以来1095080枚目です」。おもわずその紙面をポケットにしまい込み、さっそく舌鼓。美味しかった・・。創業は1962年何と私がうまれた翌年創業。値段は決して安いとはいえませんが、お客様に支持され続けているのですね。ちなみにお気に入りのスコッチを探し出し、いつもよりやや多めに頂いたのは言うまでもありません・・・。
「特定のお客様に特定の価値を特定の組織の力で提供し続けること」が成功の鍵であるという言葉に出会いましたが、まさに身をもって実感した3日間でした。所詮マーケット全部をお客様にできるわけではありません。このことになかなか気づかないのが経営の難しさなのですが・・・。そしてほんの一部のお客様に長く「価値」提供する組織の仕組みがあれば勝ち組に入れるのですが、やり続けることがこれまた難しい・・・。でもこれからの時代、勝ち残りの戦略はこれしかないのではないかとこの頃感じています。皆さんにとって「特定のお客様」は誰でしょうか?一度考えてみてください。
ナレッジアドバイザー 佐藤 等