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≪日本最北の動物園の魅力≫

 3月決算の目途も立ち少しだけホッとした気分でいた5月末の日曜日の深夜、「2003年度 テレメンタリー最優秀賞受賞」番組が再放送され思わず見入ってしまいました。今月には、アザラシ館がオープンする旭川市郊外にある「旭山動物園」をテーマにした内容でした。2003年は、過去最高の73万人(旭川市の人口36万人)の集客数を記録した動物園で、私も昨年夏に子供達を引き連れて行ってきました。全国各地で動物園が相次いで閉園するなか、なんと上野動物園に次いで第2位の集客力です!

 そんな現在の優等生にも他の動物園同様に10数年前には客足が伸びず閉園の瀬戸際まで追い込まれた事実があります。追い討ちをかける様にエキノコックス病の伝染により、一時休園の大ピンチ。そんな逆境の中で採用されて間もない坂東元(42)飼育展示係長ら数人の若手職員が14枚のスケッチを描きました。「理想の動物園」!360度からペンギンの泳ぐ姿を展望できる「ペンギン館」、地上17メートルの高さでオランウータンが綱渡りを繰り広げる「空中運動場」。「ホッキョクグマ館」は、ホッキョクグマが泳ぐ姿を水族館のようにして見るという類のない手法が爆発的な人気を呼んだのでした。

 人気を復活させるためにこの動物園が考えたのは、サファリパークといった野性的な展示方法などにみられるような「園」を豊かにするのではなく、「動物の生活」を豊かにしようという試み。全国の動物園関係者が注目、上野動物園などこれまでに数ヶ所の動物園が「旭山」の設計図を取り寄せています。石川県の石川動物園ではオランウータン舎の建設予定、国内だけに留まらず台湾の動物園関係者が具体的な技術協力を求めたのを始め、今後も海外の動物園関係者が「旭山」を視察に来ることが予定されているといいます。「理想を追求する姿勢」、「動物の生活を豊かにするという発想」などとてもいい刺激になりました。嬉しいことに北海道では、再編集版をみることが出来ますので是非ご覧になってみて下さい。

※2004年6月26日(土)午後4:00~
 「イチオシ!報道スペシャル」にて55分再編集版を放送(HTB北海道ローカル)

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

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