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≪強みを生かす≫

 3月決算の期限である5月末までは、どこの会計事務所も慌しい空氣が流れています。我が事務所でも毎年のことですが、5月31日と6月1日では空氣感が違います。6月に入ると少しホッとしたような何ともいえない感じです。 また6月は税務調査もほとんどありません。理由は7月上旬に税務署職員の移動があるためです。新たな調査の着手は通常お盆明け位からになります。1年で一番ホッとできる時期、それが6月からお盆あたりです。

 ところが今年は、6月にある案件の税務調査を途中から引継ぎでお受けしました。平たく言えば税理士の途中交代です。2週間で決着を付けなければなりませんでしたが、経営者にも感謝され、何とか目標地点に着地することができ、一安心しているところです。

 途中交代は、滅多にあることではありませんが、もっと稀なケースとして数年前に兵庫県のとある街の税務調査の対応をお引き受けしたことがあります。年末も迫り、経営者の方も税務署も対応に苦慮していました。2回訪問し、後は電話で対応しながら決着をみました。税務調査だけの仕事でしたが、とても貴重な経験をさせてもらいました。

 20年以上、会計事務所を経営していると税務調査も数え切れない数になります。終日、税務署に居たこともあります(しつこいですね・・・笑)。

 それら一件一件が経験となり、最初はいやな仕事の一つでしたが、今では好きな仕事の一つに変わっていくのですから不思議なものです。

 税法の理論的な側面、取引の性格、税務署内での承認体制、会社の財政状態、経営者の納得性、今後の経営に与える影響など様々な点を加味しながら解答を導き出す必要があります。案件毎に優先順位が違い、どこを中心に交渉すると解決しやすいかを考えるのが嫌いではないようです(自己分析)。

 私の強みは、ある強み発見ツールによると1位が着想、2位が戦略性とあります。税務調査は、どうやら私のこれらの強みが味方して、経験とともに好きな仕事に変わり、そのため遠方でも困っている経営者がいれば、お引き受けするようになったようです(自己分析)。

 仕事で強みが生かせると仕事自体のとらえ方が変わってきます。強みを知って、生かすことで益々仕事の面白さが増してくると思います。

 是非、ドラッカー教授のいう「強みを生かせ」を実践したいものです。それから税務調査でお困りの方がお近くにおりましたら、是非一声かけてください。お役に立てるかもしれません。

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

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