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自己成長のためには内発的な動機づけが必要である【経営のヒント 582】

前回から「人のマネジメント」における人がもつ5つの側面を深掘りしてできるだけ多くの
原理を取り出したいと思います。
以下、人の多面性を5つの側面で表現した原理の復習からです。

人のマネジメント上考慮すべき側面は5つある―
1.生理的な側面、2.心理的な側面、3.社会的な側面、4.経済的な側面、5.政治的な側面である。
<マネジメントの原理45>

今日は2.心理的な側面です。
以下は第576号で取り出した原理です。
取り出した過程に関する考察は、第576号で復習して下さい。

人は自己成長のために働く
<マネジメントの原理47>

自己成長のためには内発的な動機づけが必要である
<マネジメントの原理48>

内発的に動機づけるためには、自己決定と有能感を実感するための自己評価が必要である
<マネジメントの49>

さてここでは他に取り出せる原理はないかを考えてみます。
今日は<マネジメントの原理47>を掘り下げてみます。

自己成長とは、目的を示す言葉です。ある意味ゴールはありません。
昨日の自分よりより良くなるという方向を示す言葉です。

この目標を達成する道具として自己開発があります。
ここで自己開発とは、知識やスキルを身につけるとともに成果をあげる能力を磨くことです。

成果をあげる能力は習慣的な能力です。
身体能力と置き換えることも可能です。
それは教えられるものではなく、実践をとおして学びとるものです。

学ぶとは、情報を知識に転換することです。
実践をとおして身体能力化されたときにはじめて情報は知識に変わります。
身体能力化するためには、九九を憶えたときのように繰り返しトレーニングすることが
不可欠です。
この過程を継続学習といいます。

今日取り出した原理をまとめておきます。

自己成長の道具として自己開発がある
<マネジメントの原理68>

自己開発は継続学習によって行う
<マネジメントの原理69>

成果をあげる能力は自己開発には不可欠である
<マネジメントの原理70>

真に知識を獲得するには、情報を身体能力化させる
<マネジメントの原理71>

内発的動機づけのための重要な決定に自己目標の設定がある
<マネジメントの原理72>

自己目標の設定は所属するチームへの貢献のかたちで定める
<マネジメントの原理73>

自己目標の設定と自己評価のプロセスを自己目標管理という
<マネジメントの原理74>

次回は以下の原理を掘り下げます。

内発的に動機づけるためには、自己決定と有能感を実感するための自己評価が必要である
<マネジメントの49>

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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