リーダーは、模範として組織を象徴する存在である【経営のヒント 603】
今日は前回説明した人のマネジメントの基礎をなす組織や事業を方向づけるツールの
補足説明を行いました。
本線に戻って人のマネジメントに関してまだ触れていないところをフォローします。
今日のテーマは600号でも取り上げたリーダーシップです。
リーダーシップという言葉を聞くとカリスマ性のある経営者のような姿を想像するかも
しれませんが、カリスマとリーダーシップというコンセプトに混同があるからかも
しれません。
600号で示した原理の確認です。
<マネジメントの原理116>
リーダーは、模範として組織を象徴する存在である
模範がリーダーの役割です。
模範ということは、それに続く者たちの存在が主役だということです。
最近、リーダーシップではなく、フォロアーシップが大切であるといわれるのはそのため
です。
後に続く者が真似できるという意味で模範となるということです。
それゆえ真のリーダーシップは、組織の中で実現される何かです。
<マネジメントの原理117>
リーダーシップの源泉は優れた組織の文化である
優れた組織の文化が形成されているかどうかが、リーダーの仕事の成果だともいえま
しょう。
リーダーは範として示すことに関する原理です。
<マネジメントの原理118>
リーダーは、行動に伴う責任、高い成果の基準、人と仕事に対する敬意などを日常的
に示す。
カリスマ性など個人的なキャラクターとは無関係な日常の仕事がリーダーシップを形成
する原点になります。
<マネジメントの原理119>
リーダーが最初に行うべきことはミッションを定めることである
高い成果の基準の基に組織の目的や存在意義を示したミッションがあります。
すべてのスタートラインとして、リーダーはこれを定め、ときにこれを見直しながら
社会にどのように貢献していくかを考えなければなりません。
その意味でミッションは、優れた組織の文化の核心分だということです。
単に作っただけでは機能しません。
リーダーという人ではなく、組織の目的、ミッションに焦点を合わせることです。
日々機能する道具としてこれを活用することは、リーダー最大の役割といっても過言では
ありません。