関係者を巻き込む【経営のヒント 827】
意思決定は関係者を巻き込まないかぎり、成果をあげられず、よき意図にとどまる。
『経営の真髄』<下>p.96
前回、「意思決定のプロセス」を示しました。
①何が問題かを考える
②問題の本質を把握する
③目的を明確にする
④関係者を巻き込む
⑤決定を行動に移す
⑥意思決定の結果を検証する
今日は④についてです。
ドラッカーは「意思決定については日本企業に学ぶべき点が多い」といいます。身に覚えがない…と感じる方の多いと思います。
日本企業と特徴を日本では「意思決定のプロセスの早い段階で、関係者全員に問題を考えさせる」と指摘しました。つまり、①何が問題か、②問題の本質は何か、③目的は何かという意思決定のプロセスの前半に関係者を巻き込むのです。
アメリカでは決定後に計画を売り込むので、計画が棚ざらしになったり、遅延したりするといいます。
これはコンセンサスではなく、問題点に関する「共通の理解」の形成であるといいます。関係者は、それぞれ異なる背景に立って意見を述べます。多くの視点を集めることが目的です。最終的な意思決定は、得られた意見をもとに選択肢を作り、トップが行います。
これは参加型経営ではないとドラッカーはいいます。しかし参加者は意思決定の意味するところを知っており、すぐに実行に移されると優位性を強調します。
いかがでしょうか。どのようなプロセスで意思決定を行っているか。一度、振り返ってみましょう。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)