ホーム経営のヒント時間軸を意識したマネジメント【経営のヒント 673】

経営のヒント

HINT

経営のヒント

時間軸を意識したマネジメント【経営のヒント 673】

マネジメントにおいて時間が重要な要素であることには理由がある。意思決定が何らかの成果をもたらすには時間がかかるからである。
『経営の真髄』<上>p.63

ドラッカー教授は、前回示したマネジメントの3つの役割に加え、第4の次元として扱うべきものだと指摘しました。マネジメントは、現在と未来、短期と長期を見ていかなければなりません。

たとえば目の前の利益と未来の機会を天秤にかけ、どのような意思決定を行うのかが問われるということです。また短期的なトレンドと長期的なシフトを見極め、意思決定を行います。マネジメントは常に時間軸をもって問題や課題をとらえ、決定し、行動することが求められているからです。

このように時間軸を意識したマネジメントが求められるのは、すべてのものは古くなるからです。事業や製品、サービスも例外ではありません。事業の適切な更新が行われていれば、人の一生を越えて企業の永続性は高まり、社会の道具として機能し続けます。

時間軸をどのように意識しているか。一度立ち止まって振り返りたいものです。

佐藤 等(ドラッカー学会理事)

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

関連記事