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前提が変われば常識が変わる【経営のヒント 693】

「マネジメントのような社会科学では、前提としたものがそのままパラダイム、すなわち支配的な一般理論となる」
『経営の真髄』<上>p.112

前提が変われば常識が変わる―ドラッカー教授は、当然のことを私たちに伝えました。なぜか。

前提は、分析も研究の対象にもならず、疑問ももたれることはないし、あえて取り上げられることもないからです。

前提は、問題を規定し、事実を規定します。さらに領域をも規定します。さらに排除すべきもの、無視すべきものを規定します。

それゆえ「社会科学では、自然科学のパラダイム以上に、何を前提とするかが意味を持つ」のです。

人は、パラダイムにしたがって行動します。それゆえパラダイム、前提の変化を知ることは重要です。土台が変わったことを知らすに行動することは、事実を間違って理解し、間違った問題に取り組み、排除すべきでないものを除いてしまうなど適応の方向を誤らせます。

次回以降、変化したパラダイムについて具体的に見ていきたいと思います。

佐藤 等(ドラッカー学会理事)

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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