成果を意識した組織運営【経営のヒント 700】
「マネジメントの対象と国境は一致しなくなった。もはやマネジメントの対象を政治的に規定することはできない。」
『経営の真髄』<上>p.138
ドラッカー教授が挙げた7つのパラダイムシフトについて見ています。今日は、第七のパラダイムシフトについてです。
旧パラダイム:マネジメントの領域は組織の内部にある。
新パラダイム:マネジメントの領域は成果の存在する外部を含む。
組織は、自らの外の世界において成果をあげることが期待されている機関です。マネジメントはその期待に応えるためにあります。
成果とは、具体的にいえば顧客に起こるプラスの変化です。たとえば、学習塾であれば成績が上がることであり、治療院であれば痛みが和らぐことです。
成果なしに組織は存続することができません。組織が存続しなければ、組織内部の問題も無意味です。どこに焦点を合わせるか。内外の領域のバランスをどのようにとるか。
答えの出し方次第では、組織存続にも直結する問題です。成果を意識した組織運営を目指しましょう。
佐藤 等(ドラッカー学会理事)