優秀な人材をどこに配置するか【経営のヒント 738】
成果は、組織のなかの有能な人材を具体的な仕事に割り当てることによって決まる。
『経営の真髄』<上>p.225
最高の戦略計画を作っても、仕事に具体化されなければ、画餅にすぎません。第一歩は、人に仕事として割り当てることです。
人を割り当てるということは、将来において成果を生むべき活動に経営資源を割り当てることと同義です。資源なしにエネルギーはわいてきません。
ドラッカー教授は、特に「戦略計画とは、資源とくに優秀な人材をどこに配置するかを示すべきものだ」といいます。つまり、どの事業から人を移動させるかが重要です。
人に仕事として割り当てることで責任の所在が明確になります。それにより、締め切り時期、成果の尺度も決まります。成果の尺度とは、具体的に何を測定するかを決めることです。
こうして仕事として戦略計画は実行に移されなければならないのです。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)