≪マネジメント力の応用≫
3月決算の申告も終わり事務所全体が、少しホッとする時期です。12月~5月までは繁忙期、6月からはやや閑散期とザックリと表現できるのが私たちの業界です。ここ数年のことですが私は、5月最終の土曜日は娘の運動会を終えて、夕方某社の株主総会に出席するというパターンが恒例化しつつあります。社長はじめ何人かは、私同様に日焼けした赤い顔で臨みます。「今日は風が強かったですね…」、こんな会話が繰り広げられます。こんな感じで、あと数社の株主総会に出席して私の一年の半分は終わります。
運動会の翌日の日曜日は、小4の娘と運動会のご褒美の買い物に街まで出かけました。二人だけで行動したい父の策略に、娘は知ってか知らずか喜んで(?)付いてきます。その娘が「日曜日もお父さんは大変だね」と口にしました。この言葉は、わが長男のオーダーに釣られて出てきた言葉でした。
長男は高校3年、受験生です。どちらかといえば自分の行動を変えようとしない頑固タイプ。理系を希望していることもあり、勉強では教えることはない旨、これまでも伝えてあります。つまり、ほぼ放置状態です。その長男が「モチベーションがあがらない。ミーティングをしてくれ」と言います。じゃ3時半からねと私。そのやり取りを見聞きした娘の言葉が先ほどの言葉です。嬉しいこと、この上ない言葉です。ご褒美で買収された訳ではないと固く信じている父でした。
さて、くだんの相談の長男です。ミーティング開始、問診10問ほど。一つの方法、「到達点のイメージ」を伝授し1時間後に再集合を指示。その間、ある課題をこなしてくる。どんな感じかと見ると寒空の下、屋上にあがり独りでこなしていました。「独慎」という言葉があります。私も含めて立ち止まって考える時間はなかなか取れないものです。初めての経験だったのではないでしょうか。再集合後、氣づきやとりあえずの結論をヒアリング。さらに「我慢により得られる力」、「続けることで得られる力」を伝える。夕食時には少し顔つきが変わったかなという程度。まあどこまで持続するものやら。
ナレッジアドバイザー 佐藤 等
次男とは去年からほぼ日曜日ごとにミーティング。現在は自主的依頼により実施しています。父は時折、娘にミーティングを持ちかけます。答えはいつも「要らない」。要らないのが一番だよなと思いながら…いつかきっと、と諦める氣はない父でした。
我が家の日曜日の描写です。私たちは仕事を通して沢山のことを学びます。その学びは家庭でも応用の効くものばかりだということに氣づかされます。実験場といったら怒られそうですが成果を観察しやすいというメリットもあります。そんなことを考えながら「家庭にもマネジメント力を」と何となく考えながらこの記事を書き終えました。私事でお時間を頂戴してしまいました。深謝。