マネジメント限界と関係の数【経営のヒント 787】
今日必要とされているのは、「管理限界」の代わりに「マネジメント限界」なるコンセプトを採用することである。
『経営の真髄』<下>p.18
「管理限界の法則」という言葉がある。ドラッカーはこの言葉自体が正しくないという。「管理限界」とは部下の数を前提としたコンセプトである。
ドラッカーがいう「マネジメント限界」は関係の数をベースにしている。財務部長、マーケテイング部長、製造部長との関係は、それぞれ3とカウントする。この数はせいぜい8~12までだという。
しかし、たとえば同じ業態の飲食店であれば30店舗あろうが関係数は1とカウントする。同じ種類の仕事、同じ尺度での評価だからである。
部下との関係数だけではない。上司との関係、横との関係、これらを総じて8~12に限界があるという。貴方は関係数をいくつ持っているだろうか。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)