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人を間違った方向へ持っていく要因~上司~【経営のヒント 801】

(上司の)仕事のやり方を気にしてはならない。
『経営の真髄』<下>p.41

ドラッカーは、「組織には、人を間違った方向へ持っていく大きな要因が4つある」という。

1. 専門化
2. 上司
3. 階層
4. 報酬

前回、1. 専門化について述べました。今日は 2. 上司についてです。
上司の言動、些細な言葉じり、癖や習慣などが、部下には何か意図された意味あるものと映ります。しかし、ほとんどが特に意図せず、その場の関心に基づく言動です。

それゆえ、あまり上司の言動を気にしてはなりません。とりわけ話し言葉はその時の上司の関心に引き寄せられます。自分の関心と上司の関心は当然異なるので違和感が生じることも多いと思います。その時は「上司はなぜそう考えるのだろうか」と問うてみることです。解決のヒントが得られるかもしれません。見え方が変わり、理解が進み、人が方向づけられます。

マネジメントとは方向づけです。それゆえ間違った方向づけには気を付けなければなりません。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

 

 

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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