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コミュニケーションとは知覚である【経営のヒント 835】

「大工と話すときには大工の言葉を使え」
『経営の真髄』<下>p.116

コミュニケーションの4つの原理の一つ「①コミュニケーションとは知覚である」を説明するため、ドラッカーは、ソクラテスの言葉を引用しました。

つまり相手の知覚できる言葉を使って始めてコミュニケーションは成立するという原理です。この言葉は、コミュニケーションといえば話し手の巧拙に焦点が当てられがちですが、本当に大切なのは相手の知覚能力を意識することだと教えています。

ドラッカーは、人間の認識は、知覚、概念形成、経験で成り立っているといいます。日本の大工が伝統的に使っていた道具に「墨壺」があります。

「スミツボ」という音を聞いても、使ったこと(経験)、聴いたこと(概念)もなければ何のことかさっぱりわかりません。

「スミツボ」という音から「墨壺」を思い浮かべるためには、使ったことがあるか、少なくとも現物か写真などで見たことがなければ、何も伝わらないということです。

つまり、相手が経験していないことについては、きわめてコミュニケーションを図りにくいということです。このことを念頭において日々のコミュニケーションに取り組みたいものです。

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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