≪成果への近道≫
今年も半年が過ぎました。私の事務所では、7月は1月に立てた目標や自身の強みの理解を深めるため、個人面談を全員行います。「他人には難しいが自分では容易にできることは何ですか」、「この半年で上手くいったことは何ですか」、「あなたが今、組織に最高に貢献できることは何ですか」など約20の問いについて事前に記入したものを元に面談を行ないます。今年も先日終了し、ホッとしています。
今年は、強みやワークスタイルなどの記入箇所の書き方のアドバイスなど、より踏み込んで面談するように心がけました。ここ数年、年2回続けていますので少しずつ自分自身の個性を理解してきているようです。自分の取扱説明書をよく知り、使えるようになってくると、成長と成果のプラスになります。
しかし自分という器を使うにも時間という燃料を欠いたのでは、一つも行動を起こせません。したがって成果もあがりません。
日経アソシエ8月号の特集テーマは、「時短術」。いかに効率よく仕事を済ませるかというテーマに取り組んでいます。
私もドラッカー教授の時間管理について取材を受け、4ページ余り取り上げられました。そこで強調したことは、「何のための時間管理か」ということです。目的なしに行なわれる時間管理は不毛です。
時短術や時間管理によって時間という燃料を手に入れても、何のために使うのかを決めていなければたいした成果はあがりません。目的なしの目標は無意味です。
私は例年、お盆休みあたりまでに来年やめる、あるいは任せる仕事や活動は何かの検討を始めます。その時期が迫ってきています。ジックリ時間をかけて検討します。
いつもやめたり、任せたりして思うところは、「もっと早くやめればよかった」、もしくは「もっと早く任せればよかった」ということです。自分でなければ出来ないことに少しでも特化していくことが成果への近道です。それが「自分の取扱説明書」に書いてある最重要ポイントです。
あなたにしかできないことは何ですか。
そのために何をやめますか。
ナレッジアドバイザー 佐藤 等