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≪『利益』という道具≫

  今年の雪まつりも終わり、大通公園は雪の山が残っているだけです。今年は、2010年のピークに迫る人出だったようです。景気回復期待は、先行的に株価に現れていますが、現実が期待に追いついてきたということでしょうか。大いに期待したいものです。

 さて2月の連休は、『実践するドラッカー〔利益とは何か〕』のゲラの修正に追われていました。昨年5月と8月、この通信で「利益とは何か」その1、その2を書かせていただきました。

 紆余曲折を経て、シリーズ5冊目の〔利益とは何か〕として結実しました。職業会計人として21年の経験で感じた利益に関する常識のウソを一つのテーマとしました。

第1誤解~利益は汚いものである

第2誤解~利益は目的である

第3誤解~利益は実体のある余剰である

第4誤解~必要な利益は目標利益よりも低い

第5誤解~利益はコストの流行と関係がある

どれもインパクトのあるものです。

たとえば、「コスト管理」という誤った発想が生まれるのは、第4の誤解のせいです。
 
 ドラッカー教授の「利益」は、会計の範囲を超え、マネジメントにどのように役立てるかという視点からスタートしています。
 経営者に間違ったメッセージを伝えていないか。「利益」という道具の使い方を会計人も真に身につけなければならないとの強烈な反省の念がわいてきます。

 日本の赤字企業は、70%を超え、過去最悪水準にあります。経済状況の影響も大きいのでしょうが、バブルの時期でも50%を少し切った程度です。本当に、こんな日本で大丈夫なのでしょうか。

 「利益」に向かう経営者の歪んだ姿勢を正し、大いに利益をあげていただくことが本書の目的です。
 3月28日の発売となります。私たちのお客様には、スタッフの説明つきで献本させていただきます。説明が拙い場合には、遠慮なく突っ込んでください。(笑)

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

 

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