≪「ドラッカー教授の教え」と出会う~中編~②≫
この原稿を書いている8月5日は、税理士試験の最終日。今年は5名のスタッフが受けています。最終ランナーは本日5時まで受験ですが、大通のビアガーデンに・・・5時集合。順次集まりその後、場所を変え打ち上げです。どんな顔が並ぶのか楽しみです。
今回で3回目になる20年間の振り返りも、今月8月22日が満20年です。
前回も書かせていただきましたが平成12年に瀬戸先生から私たちに発せられた「君たちは、北海道のために何ができるのか」という強烈な問いがあります。この言葉は私の職業会計人の人生を目覚めさせました。会計事務所にできることは何か・・・。
事務所の今の経営理念に込めた言葉、「地域経済の正しい価値創造に貢献し続けます」は「北海道の付加価値を高める」という、そのとき心に誓った思いの一端です。同様の思いを抱き同僚の土井尚人さん(現ヒューマン・キャピタル・マネジメント社長)など瀬戸ゼミの面々が各々の分野で活動を始めました。皆、心に着火させられたのです。
会計事務所のお客様が地域に生み出している価値を大きくしたい。その思いを「付加価値」という指標で測定しています。私たちのお客様が1年間に生み出す付加価値の合計額は、現在約150億円。外部への売上から仕入れや諸経費など外部から購入したものを差し引いた値です。人件費は控除していませんので、給料等はここから支出されます。1年間額と脳みそに汗して働いた結晶が付加価値です。
ところで「150億円」とはどのような数字でしょうか。それは北海道が生み出す付加価値の約0.08%です。北海道は約18兆円のGDP(付加価値)を世の中に生み出しています。1企業ごとの付加価値を集計すればこの数字になります。地域経済は1社1社に支えられており、また私たちの携わっている仕事も地域経済と直結していることを実感できる数字でもあります。皆さんの企業の付加価値は、北海道の何%でしょうか。ゼロということはありません。それが地域社会への貢献の一端です。
私たちの願いは「地域の付加価値を高めること」。将来、私たちが関与させていただいているお客様の付加価値の合計が北海道の付加価値の1%(1800億円)となることを目標に日々、皆様のお役に立てるようスタッフ一同仕事をさせていただいております。
付加価値を大きくするために必要なことは何か。ドラッカー教授の教えをお伝えしているのもまさにそのためです。成果を中心に置くことで社会と個人が豊かになるための多くの示唆を与えてくれます。私たちの地域、私たちの企業、私たち自身は、もっと豊かになれるハズです。
豊かさの指標として、この1年どんな成果を生み出したのか。個人も組織も真剣に考えたいものです。紙面の関係で、付加価値について詳しくお伝えできませんが、私たちの担当スタッフに是非尋ねてください。きっと・・・熱っぽく語りだすと思います…多分
ナレッジアドバイザー 佐藤 等