知識が事業である【経営のヒント 19】
今日は「知識が事業である」という章です。なんか変だなと思いませんでしたか?前回は、「顧客こそ事業だ」と、言っていたはずです。これはこのように読むことが出来ると思います。顧客と事業を結びつけるのもが知識、もう少し言えば、物やサービスは、企業が持っている知識と、顧客が持つ購買力との交換の仲立ちをする役割を担っているともいえます。そんなわけで、今日は<知識>について考えてみます。
ところで知識は、どこにあるのでしょうか?本の中にあるのは、たんなる情報です。知識は、それらの情報を仕事や成果に結びつける能力です。単なる情報は、役に立ちません。例えば、顧客情報という言葉はよくききますが、実際に使われるのは年賀状を出すときだけ、のようなことって世の中たくさんありませんか?知識は、成果に結びいてはじめて意味があるのですね。
今日の一言は、実にシンプルです。
<ドラッカーの一言>
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(知識の)卓越性だけが、利益をもたらす
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新訳『創造する経営者』(ダイヤモンド社)より
卓越性、そうです”抜群にいい”ということです。これを知るための魔法の問いかけは、「お客様は、なぜ我が社を選ぶのか」です。「成功するには、極めて多くの領域において、並以上でなければならない。そして多くの領域において優れていなければならない。さらに一つの領域において卓越していなければならない。」これもドラッカーの言葉です。そのためには、一つの領域に<集中>することが必要です。「選択と集中」というフレーズは、よく使われるようになりました。<集中>の真の意味は、<知識>の集中だった!と自分で書いていて新たに発見してしまいました。
佐藤 等