創造する経営者【経営のヒント 14】
『創造する経営者』も今回で5回目。それなのにやっと1章終わっただけです。思わずのめり込んでしまいました。すみません!
さて今日は、第2章<業績をもたらすもの>を取り上げます。ここで言う<業績をもたらすもの>とは<業績をもたらす領域>であり、具体的には製品、市場、流通経チャネルの3つであると言っています。
この章では、業績をもたらすこれら3つの要素の分析スタンスについて触れています。今日の一言です。
<ドラッカーの一言>
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分析の技術的な完全さを求めるのではなく、意見の対立や
判断に関わる問題を明確にすることが重要である。
正しい答えではなく、正しい問いが必要である。
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新訳『創造する経営者』(ダイヤモンド社)より
「正しい答えではなく、正しい問いが必要である」とは、何と意味深長な言葉です。
最近<質問力>を扱った書籍が増えています。昨日の<第5回ナレッジプラザ交流会>に出席された方は、お気づきかもしれません。ゲストスピーカーである池上重輔氏(日生キャピタル/チーフ・キャピタリスト)の市場調査に関するお話の中でも質問の仕方の重要性を説いておられました。質問を受ける側の負担を減らすことが重要で、例えば二者択一とするなど工夫次第で情報量と分析結果が変わってくると力説されておりました。本当に勉強になりました。この場を借りてあらためて感謝!
さてこの章の結論ですが、ドラッカーは、製品、市場、流通チャネルのすべてが適合されていなければならないとし、この不適合が最も共通した<業績不振の原因>だと言っています。今行なっている事業でもこれら3つの要素が時代と共にズレが生じてきた、とか新しい事業について製品やサービスばかり考えて他の2つの要素を考えていなかった・・・などなど。結構身近にある話です。業績不振に陥る前に手を打たないとなりません。この本には、ヒントが一杯ありますのでお楽しみに!
佐藤 等