成果をあげることを習得せよ【経営のヒント 08】
さていよいよ『経営者の条件』も最終回となりました。本書の最終章はスバリ,「成果をあげることを習得せよ」です。何回か書いた中で成果をあげるステップは,皆さんご理解いただけたでしょうか?さっそく今日の一言です。
<ドラッカーの一言>
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成果をあげることは,個人の自己開発のために,組織の
発展のために,そして現代社会の維持発展のために,
死活的に重要な意味をもつ
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この言葉は,個人,組織,社会において<成果>が求められていることを意味しています。しかしこの本では,「なぜ成果をあげなければいけないのか」についてはほとんど触れられていません。なぜでしょうか,答えは簡単です。それは,「あたりまえの」前提だからです。自分が属するもしくは指揮する組織の構成員のどれだけの人が,この前提をあたりまえのことと受け止めているでしょうか?成果に向けたエグゼクティブ(経営陣・管理者)の自己能力の開発を組織の目標と合致させることが重要です。そのために経営者がなすべきことは,効果的な教育の機会を与えることだと思います。経営者ばかりが,よく勉強しているというケースに遭遇します。その時の経営者の悩みは,決まって「従業員が理解してくれない」です。一人ひとりが組織の目標に沿って学んでいる組織は,間違いなく成果をあげています。なぜなら、成果をあげることは習得できることだからです。
さて,『経営者の条件』は,今回で終わりにさせていただきます。次回からは,ドラッカーの三大古典の一つである『創造する経営者』です。
佐藤 等