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成果をあげることを習得せよ【経営のヒント 08】

さていよいよ『経営者の条件』も最終回となりました。本書の最終章はスバリ,「成果をあげることを習得せよ」です。何回か書いた中で成果をあげるステップは,皆さんご理解いただけたでしょうか?さっそく今日の一言です。

<ドラッカーの一言>
☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆
成果をあげることは,個人の自己開発のために,組織の
発展のために,そして現代社会の維持発展のために,
死活的に重要な意味をもつ
☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆

この言葉は,個人,組織,社会において<成果>が求められていることを意味しています。しかしこの本では,「なぜ成果をあげなければいけないのか」についてはほとんど触れられていません。なぜでしょうか,答えは簡単です。それは,「あたりまえの」前提だからです。自分が属するもしくは指揮する組織の構成員のどれだけの人が,この前提をあたりまえのことと受け止めているでしょうか?成果に向けたエグゼクティブ(経営陣・管理者)の自己能力の開発を組織の目標と合致させることが重要です。そのために経営者がなすべきことは,効果的な教育の機会を与えることだと思います。経営者ばかりが,よく勉強しているというケースに遭遇します。その時の経営者の悩みは,決まって「従業員が理解してくれない」です。一人ひとりが組織の目標に沿って学んでいる組織は,間違いなく成果をあげています。なぜなら、成果をあげることは習得できることだからです。

さて,『経営者の条件』は,今回で終わりにさせていただきます。次回からは,ドラッカーの三大古典の一つである『創造する経営者』です。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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