強みを基準に据えること【経営のヒント 05】
経営のヒント P.F.ドラッカーのナレッジ
さて今日は、経営者の条件の3つ目、「強みを基準に据えること」、つまり強みを活かすことです。ともすれば、犯しがちなことですが部下の弱みにばかり目がいってしまい、ついつい一言いってしまう(笑)。思い当たる節、あるでしょう…。あいつの人間性を変えなければ、と思い悩む…。経験ありませんか?そんな悩みに効くのが次の言葉です。
<ドラッカーの一言>
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エグゼクティブの任務は、人間を変えることではない。
エグゼクティブの任務は、聖書がタラントのたとえで
いっているように、個人のもつあらゆる強み、活力、
意欲を動員することによって、全体の能力を増加
させることでなければならない。
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P.F.ドラッカー1995年 ドラッカー選書1「経営者の条件」より
ドラッカーは、<組織>は人間の持つ弱みを中和化・無害化し、人間の強みを成果に結びつける特殊な道具だともいっています。つまり会社組織は、構成員各自の強みを発揮することで弱い部分をカバーし、成果を出すためにあるのです。弱みは当然、折込済みです。<ドラッカーの一言>にあるタラントは、もう気づいていると思いますが、英語のタレントつまり「才能」を有効に使うのもがより多くのものを神から授かるという聖書の一説に由来しています。
強みを活かすためには、やらなければならないことがあります。それは、ひとりひとりが組織にどんな貢献ができるかを見極めることです。これこそが経営者の役割、そしてこの強みを活かして成果をあげることが経営者の使命です。今日から強み探しをしてみませんか?
佐藤 等