どのような貢献ができるか【経営のヒント 04】
経営のヒント P.F.ドラッカーのナレッジ
「どのような貢献ができるか」
どうでしょうか?このように単刀直入にきかれて即答できる経営者は、決して多くないと思います。
今日はそんな話題です。いきなり<今週の言葉>からです。
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いかに肩書きや地位が高くとも、努力に焦点を合わせたり、下に向けての権限を重視するものは、ほかの人間の部下であるにすぎない。これに対し、いかに新入りであろうとも、貢献に焦点を合わせ、結果に責任をもつ者は、最も厳格な意味において、トップマネジメントである。組織全体の業績に責任をもとうとしているからである。
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P.F.ドラッカー1995年 ドラッカー選書1「経営者の条件」よりすこし込み入っていますので噛み締めて2度ゆっくり読んでください。
「外部の世界に対する貢献に焦点を当てる」、これが経営者の条件の2つ目です。
「外部の世界」という言葉については、前回も触れましたが、企業などの組織外ということです。そしてドラッカーによれば「貢献」には、次の3つの種類があります。
(1)直接的な成果の領域
(2)価値の創造と価値の再確認の領域
(3)明日のための人材育成領域
このうちでも最も大切なものは、(1)の直接的な成果の領域に対する貢献です。皆さんは、部下に対して期待すべきことは○○○です。と言えるでしょうか。なかなか難しいことです。そもそも「成果」って何?ということになりかねません。成果は、企業においては売上高であったり利益であったりします。個々の部下に成果を具体的に示すことから始まります。そして売上や利益の源である「外部」、つまりこの場合は「お客様」への貢献に焦点を当てるということになります。この点は、前回にも触れたとおりです。
(2)の「価値」は、ここでは企業の掲げる目的といっておきましょう。この点については、後日触れる機会があります。また(3)の明日のための人材育成は、言うまでもないのですが、中小企業では、なかなか難しい点です。人材育成のポイントは、リーダーシップとマネジメントを厳密に分け、それそれを学ぶ機会を導入することです。でもリーダシップとマネジメントの違い???結構難しい・・・。
佐藤 等