成果をあげることは一つの習慣である【経営のヒント 02】
経営のヒント P.F.ドラッカーのナレッジ
さて前回は、「成果をあげることは一つの習慣である」という言葉から始めましたが、今回は、その習慣、具体的にはエグゼクティブが身につけるべき5つの習慣的能力についてです。簡単にまとめると次のようになります。
<今週の言葉>P.F.ドラッカー1995年 ドラッカー選書1「経営者の条件」より
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(1)何に自分の時間が何にとられているかを知ることである。そして、残されたわずかな時間を体系的に管理することである。
(2)外部の世界に対する貢献に焦点を当てることである。
(3)強みを基準に据えることである。
(4)優れた仕事が際だった成果をあげる領域に、力を集中することである。
(5)成果をあげるよう意思決定を行うことである。
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これは、この本のタイトルでもある「経営者の条件」の答えでもあります。ずいぶんと早い種明かしです(笑)。あくまでもシンプル、わかりやすい!初期ドラッカーの信奉者が多いのは頷けます。(1)は第2章のタイトルでは、「汝の時間を知れ」となっています。
私は、この言葉で覚えています。また(2)は、上の言葉に続けて「期待されている成果は何か」つまりお客様からの期待を自問することからスタートせよと述べています。(3)は、出来ることからスタートすることの重要性を説いています。いわゆる長所伸展ですよね。(4)は、 優先順位を決めることで、最初に行わなければならないことを後回しにするなと強調しています。最後に(5)です。意思決定を行い、実行することの大切さを言っています。
実は、これが最も難しい!
前回の最後にも述べましたがこれらの習慣的な能力は、単純だけれども、十分に修得することは難しいのです。
何とも耳の痛い話ばかりです。しかし、逆にこれだけ出来れば、とも言えます。諦めずに一つ一つ意識して、気づいたら変え、気づいたら変えすることで、やっと築くことが出来るものだと気長に考えてもいいのではないでしょうか。
次回からしばらくは、この身につけるべき5つの習慣的能力のひとつひとつをとりあげ勘所を探って行きます。
佐藤 等