イノベーションのマネジメント【経営のヒント 384】
今日も『マネジメント』の第61章「イノベーションのマネジメント」からです。
前回のイノベーションを行う組織の6つの共通点から―「5)イノベーションの戦略をもっている」についてです。
<ドラッカーの一言>
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イノベーションとは姿勢であり行動である。
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『マネジメント<下>』p.287 1973年 ダイヤモンド社
人は変わることに抵抗を示します。
それは、単に面倒くさいということが根底にあります。
それゆえ組織を変えること、新しいことを行うことについては抵抗を示します。
イノベーションも例外ではありません。
変化は正常なこと、常態であること、変化しないことがリスクであるということを
共有しなければなりません。
「変化は脅威ではなく機会であるという真に革新的な風土の醸成」が求められます。
それゆえ、イノベーションを行うには先ずトップマネジメントが率先垂範、
姿勢を変え、行動する推進役とならなければなりません。
組織の変化はその後のことです。
ドラッカー教授は、
「イノベーションを行うには、従来の組織の骨格に加えて、いわば神経系統をはりめぐらす必要がある。
すなわち仕事中心であるとともにアイディア中心でなければならない」と述べました。
そのためには、上級のマネジメントが若い人と会うことを仕事としなければなりません。
イノベーティブな組織では、例えば京セラには「コンパ」と呼ばれる呑みながら仕事について
意見を交し合う場があります。
さらにイノベーションを行うには、組織全体に継続学習の風土が欠かせません。
学習のゴールはありません、継続のプロセスがあるだけです。
「変化への抵抗の底にあるものは無知である。未知への抵抗の底にあるものは無知である。
未知への不安である。(中略)変化を機会としてとらえたとき、初めて不安は消える」と喝破しました。
不安を消すために学ぶ。
ありがたい言葉です。
佐藤 等