『実ドラ』【経営のヒント 447】
『実ドラ』からお伝えしています。
『実践するドラッカー[思考編]』は、2010年1月に出版されました。
ちょうど2009年12月に『もしドラ』が出て多くの人々にドラッカー教授の名前が広まりました。
さて今日の一言です。
≪ドラッカーの一言≫
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成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。
いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法を
身につけているかどうかの問題である。
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『実践するドラッカー思考編』p.16
原典―『非営利組織の経営』p.216
ドラッカー教授は「成果をあげることは学ぶことはできるが教わることはできない」といいます。
何と深い言葉でしょうか。
成果をあげることを学ぶとは、「習慣的な姿勢と基礎的な方法を身につける」ことに
ほかなりません。
つまり学ぶとは「身につける」ことです。
ドラッカー教授はいいます。「九九を身につけたときのように行うべし」と。
九九はまさに身についているから自在に使えるのです。
様々な能力も基本的には同じです。
泳ぐ能力が身についているから、海に投げ出されても泳げるのです。
英会話、車の運転…すべて身についている能力です。
これらの能力は、練習やトレーニング以外の方法では身につきません。
ドラッカー教授が述べた、「習慣的な姿勢と基礎的は方法」=成果をあげる能力も
免許や段・級はありませんが、基本的には同じです。
練習やトレーニングが必要だということです。
ほとんどの人にとってクルマの運転という能力が無意識で発揮できるのと同じように
成果をあげる能力を身につけなければなりません。
ドラッカー教授は代表的な能力を5つ挙げました。以下の通りです。
1.時間を管理する
2.貢献に焦点をあわせる
3.自分の強みを生かす
4.重要なことに集中する
5.成果をあげる意思決定をする
これらの能力を最初は意識的な訓練によって身につけなければなりません。
この能力を著しく欠いているということは、無免許の人が運送会社のドライバーにいるようなものです。
成果をあげられるわけがありません。
それゆえ「まず初めに成果をあげる能力を向上させておかなければ何の役にも立たない」と強調したのです。
これらの能力の向上によって専門知識やスキルが生かされ成果があがるのです。
日々の習慣になるまでトレーニングを積みましょう。
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<実践のための問い>
成果をあげる能力を普通免許クラスにするために、
あなたが行っていることは何ですか?
佐藤 等