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機会【経営のヒント 477】

前回に引き続き「機会」についてです。
機会は新しい事業や製品を生み出す、つまりイノベーションの元になるものです。
さらに機会のもとは変化だということをドラッカー教授の言葉は教えてくれます。

<ドラッカーの一言>

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新しいものを生み出す機会となるものが変化である。
イノベーションとは意識的かつ組織的に変化を探すことである。

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『実践するドラッカー 〔事業編〕』p.216
原典―『イノベーションと企業家精神』p.15

これらの関係は<変化→機会→イノベーション>という流れを示しています。
変化を機会に変えるという言い方をします。変化は誰にとっても機会になるわけではありません。
その意味ではニュートラル(中立的)です。

Aさんにとっては機会となり、Bさんにとっては脅威になるものです。
電気自動車の普及という変化はガソリンスタンドにとっては脅威でしょうが、
発電を行う者にとっては機会となるかもしれません。

車は自動運転に進みそうです。これは変化です。
駐車場業にとっては脅威になるといわれていますが、
貴方にとっては機会になりますか?脅威になりますか?
一種の思考トレーニングのようなものです。

変化、とりわけトレンドではなくシフトと呼ばれる、後戻りしない変化から目を離さないことです。
そしてそれらの変化は自社のビジネスにどのような影響を与えるかを常に考えておかなければなりません。

日本における人手不足はこれから益々深刻になります。シフトが起こっています。
最終的に何十パーセントという率で人件費が上がることになるでしょう。
変化はすでに起こっています。
その変化をどうやって自社の機会に変えるかを真剣に考えることが求めれています。
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<実践のための問い>

あなたの事業で影響を受ける社会などの変化を三つ以上挙げて下さい。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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