あけましておめでとうございます【経営のヒント 540】
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
16年目を迎えるメルマガは少しスタイルを変えてお届けします。
今年のテーマは<原理のマネジメント>です。
私たちは成功の方法を求めすぎているのではないか。
ドラッカー教授からマネジメント哲学を学ぶとほどに、そう思わずにはいられません。
それはマネジメントの本質が原理・原則にあるからです。
そこにあるのは成功の文字ではなく、失敗の文字です。
原理・原則にそっているからといって成功は保証されていません。
しかし原理・原則に反したとき長期的には必ず失敗が約束されています。
この冷徹な事実から眼を背けてはなりません。
教授からその哲学を学べば学ぶほどマネジメントとは失敗しないために身につけなければ
ならないものだということを思い知らされます。
成功を求めて原理に反した方法をとるという愚を犯さないために原理のマネジメントを
大いに活用したいものです。
ぜひ方法ではなく原理を手にしてください。
マネジメントの原理その1
「組織は道具である」
ドラッカー教授は組織も人間が生み出した制度、つまり道具であると位置づけます。
産業革命後に生み出された道具で戦後その存在が大きくクロースアップされてきました。
教授は現代社会を組織社会、つまり組織を通して社会の様々な課題に対処する時代と
見ています。
私たちは組織が道具であるということに自覚的でなければなりません。
その際、第一に理解していかなければならないのが道具の目的です。
目的のない道具は使い物にならないガラクタです。
しかし、あらためて組織の目的を考えてみると少し戸惑いを覚えるかもしれません。
組織が道具であるという原理を理解していれば当然目的は気になるはずです。
車や時計などの道具の目的を知らないで使っている人はいないからです。
組織の目的は3つあります。
第一に、社会において特有の役割(ミッション)を果たすことです。
第二に、所属する人を成長させることです。
第三に、社会にある新しい課題を解決することです。
それぞれの目的は次回以降に掲載します。
まずは「組織は道具である」という原理の意味するところをあらためてかみしめたい
ものです。
佐藤 等