成果とは外の世界における変化である【経営のヒント 552】
皆さんにお知らせがあります。
<Dラボ>というサイトが先月末に開設されました。
私の他に数名のライターが記事を投稿しています。
マネジメントの実践に焦点を合わせていまのでぜひこちらの方もご覧ください。
なお、無料で会員登録していただければ、以下のサービスを受けることができます。
①5月末配信予定のメルマガを受け取ることができます。
②サイト上の読書会に参加することができます。
③サイト<Dラボ>上に投稿されているすべての記事を読むことができます。
さて本日のメルマガ(552号)です。
<マネジメントの原理11>
成果とは外の世界における変化である
<マネジメントの原理12>
マネジメントは自らの組織が目的(ミッション)を果たすために
成果をあげる責任をもつ
これまでの2回で取り上げた原理は成果に関するものですが、利益や売上といった自分たちが
手にするものを成果と誤解していることが多いと前々回(550号)で指摘しました。
では「利益」はどのようなものなのでしょうか。
おそらく、ドラッカー・マネジメントにおいて、この「利益」ほど誤解まみれの
コンセプトはありません。
最大の誤解は、「企業の目的を利益をあげることである」というものです。
組織(企業)の目的は原理3~5に示しました。
利益という言葉は見当たりません。組織の最大の目的を確認しておきましょう。
<マネジメントの原理3>
組織の目的は社会において特有の役割(ミッション)を果たすことである
では、利益は…
<マネジメントの原理13>
利益は組織が役割(ミッション)を果たすための条件です
組織の目的ではなく存続の条件です。
利益(繰越利益―剰余金―内部留保)なしに長く組織という道具を使い続けることは
できません。
燃料切れになってはミッションを果たすことは不可能です。
ドラッカー教授は、利益は未来におけるコストであるといいます。
未来のリスクや不確実性に備える燃料庫だというのです。
それゆえ条件としての利益は目標よりも厳しい基準です。
あげなければならないものという意味です。
経営者の覚悟が問われます。
それは社会とって必要不可欠の道具である組織(企業)を使って、社会の役に立つという
覚悟です。
具体的には、利益をあげ税金を払って内部留保を厚くするという覚悟です。
3月決算の会社も多いと思います。
未来のコストはどれくらい貯蔵されていますか。