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未来を築くための仕事に取り組む【経営のヒント 721】

われわれは未来を築くための仕事に取り組まなければならない。
『経営の真髄』<上>p.198

ドラッカー教授が挙げた目標は多数の分野に渡ります。マーケティングやイノベーションに関する目標、ヒト、モノ、カネという経営資源の調達に関する目標、また経営資源の使い方の効率、効果性をみる生産性目標に加え社会的責任に関する目標の7つです。

第一のバランスは、7つの分野における目標と利益とのバランスです。目標を達成するための必要条件が利益だからです。

第二のバランスは、7つの分野の目標間のバランスです。独立した目標は一つもありません。限られた資金をどこに投下するのかなど、トレードオフの関係にある目標もあるからです。

第三のバランスは、現在と将来のバランスです。どちらかを優先するのではなく、現在の犠牲と明日の犠牲をいかにバランスさせるかです。それはリスクの負い方という側面を含みます。

これらに公式はありません。リスクを取った意思決定です。目的や今置かれた状況によって都度判断すべきものです。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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