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どれだけの期間にわたって影響を与えるのか【経営のヒント 730】

何が短期で何が長期かは時間の長さでは決められない。数か月で行えても短期とは限らない。問題は、どれだけの期間影響を与えるかである。
『経営の真髄』<上>p.216

中期計画と称して3年間の数字と方針を並べた計画を目にすることがある。3年間に影響を与える計画という意味であろうか。はたまた金融機関向けの資料にすぎないのだろうか。そんな組織がもっている他の計画は、予算と呼ばれる1年の数値計画であることが多い。

5年後、10年後という単位で組織や事業に影響を与える方針や戦略はいつどこで意思決定され、表明されるのだろうか。

ドラッカー教授は、「今日、長期計画は誤解されている」といいます。

長期計画は、短期計画を基礎としていなければムダな作業に終わるし、逆に、今日の短期計画も長期計画の中に位置づけられていなければ、その場しのぎ、あてずっぽうとなるといいます。

中期計画という名の短期計画は、どのような長期計画に位置づけられているのか。重要な視点は、意思決定がどれだけの期間にわたって影響を与えるのかです。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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