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意思決定は成果の基準を明確にし、モニタリングを行う【経営のヒント 621】

意思決定の5回目です。いつものように意思決定の手順の復習からです。

<マネジメントの原理131>
意思決定は、手順にしたがう。

(1)問題の本質を見極め、真の問題を対象とした意見の土台をつくる
(2)関係者から異なる意見を集め、複数の選択肢をつくる
(3)一つの選択肢を選んで実行に移す
(4)同時に成果の基準を明確にし、モニタリングを行う
(5)実行結果をモニタリングし、フィードバックを行う

今日は、(4)についての原理です。

意思決定は成果の基準を明確にし、モニタリングを行う
<マネジメントの原理135>

選択肢を作り、決定し、実行に移した後でも意思決定のプロセスは続きます。
すなわち実行の進捗をモニタリングしなければならないからです。
意思決定の失敗の中でも比較的多い理由の一つがこのモニタリング不全です。

最大の理由は、成果の基準を設定していないことにより、
自己評価できないことによります。
この原理は、次の(5)と一体です。
しかし(5)のフィードバックが上手くいかない原因の大半は、
(4)のモニタリングの基準が不明確であることによります。

明確に測定可能な基準を設け、評価の基準にしなければなりません。
基準は、アウトプット基準が原則です。
たとえば事業に関わる意思決定では、
外の世界にどんな変化がどれくらい起こるかという観点から基準を設けます。
内部的なプロジェクトでも自部門内だけでなく他部門や
さらに顧客に起こった変化を基準にします。

モニタリングの基準の設定を意思決定プロセスに含めること。
意思決定の重要ポイントとして押さえておいて下さい。

佐藤 等

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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