リスクをとる価値のあるものは何か【経営のヒント 735】
戦略計画はリスクをなくすためのものではない。リスクを最小にするためのものでさえない。
『経営の真髄』<上>p.221
リスクを皆無にする試みは不毛である。「リスクをとる価値のあるものは何か」が正しい問いでです。
「経済活動とは、現在の資源を未来に、すなわち不確実な期待に賭けることである」とドラッカー教授はいう。つまり、「経済活動の本質とはリスクをとることである」。
計画の成功は、より大きなリスクを負担できるようになることを意味します。必要なのはリスクを理解し、最も合理的なものを選ぶことです。負えるリスク、負えないリスク、負うべきリスク、負わないことによるリスクという視点でリスクに向きあうことです。
企業家とは適切にリスクをとれる人です。経営管理者であり、企業家であることが求められています。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)