どんな「方法に関わる学習」をしていますか【経営のヒント 749】
「知識社会においては、学習の方法を身につけておかなければならない」
『経営の真髄』<上>p.269
いままで学校で教えていたものは、かけ算や歴史など「内容に関わる知識」でした。しかし知識社会に生きるわれわれが身につけなければならないのは、「方法に関わる知識」だといいます。
筆者は、ちょうどコロナ禍前から本質行動学を学び、教えるようになりました。2年前からEMS(エッセンシャル・マネジメント・スクール)でエッセンシャル・ドラッカーマネジメント実践コースを受け持ち、1月から第3期目に入ります。
本質行動学の基本原理に「価値の原理」の応用原理として「方法の原理」があります。これらはまさに「方法に関わる知識」そのものです。
【価値の原理】人間は、欲望、関心や目的に応じて価値を見い出し、行動する。
【方法の原理】方法の有効性は、目的と状況によって決まる。
これらの原理は切れ味のよい刃物のような存在です。何度も実践で用いて訓練を積み、使い勝手を改善しています。
「内容に関する知識」にあたるドラッカーのマネジメントに、「方法に関する知識」である本質行動学を適用することで、マネジメントを進化/深化させる方法を手にしました。実に驚くべきことです。
あなたは、現在、どんな「方法に関わる学習」をしていますか。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)