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意思決定【経営のヒント 301】

さて、本日お送りするのは301号。新たな歩みが始まりました。
今日も『マネジメント』<中巻>第37章「意思決定」からです。

<ドラッカーの一言>
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最後に、意思決定の前提を検証するために必要な
フィードバックの仕組みをつくらなければならない。
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『マネジメント<中>』p.137 1973年 ダイヤモンド社

意思決定が想定どおり進展することは少ないと、ドラッカー教授は明確に示しています。それゆえ、フィードバックの仕組みが必要だといいます。様々なマネジメントの仕組みがありますが、後手に回っているものの代表例ではないでしょうか。貧弱なフィードバック、なかにはフィードバックされないケースも散見されます。

フィードバックの要素は2つです。事前に期待を書き留めておくことと定期的に振り返ることです。振り返りの際に、書き留めておいたこととの比較を行ないます。そのために必要なものは、成果に関する情報です。数字であったり状況の報告であったり。その情報は、組織的、体系的に集めます。一工夫が必要です。

意思決定は、行動のためになされます。行動には、エネルギー、経営資源が必要です。このため意思決定は、リスクをとって経営資源の投下先を決める行為です。それゆえ投入した資源に対する成果が重要になります。自明のことですが、このことを振り返る組織や人は少数派です。

振り返りの習慣をつけましょう。月一回のフィードバック会議、毎週のミーティング、毎日15分の昨日の振り返りなどの時間を確保しましょう。廃棄すべき意思決定や行動の数々、新しい人材など足りないものの数々、多くのものを手にできることでしょう。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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