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求められれる自己刷新力【経営のヒント 759】

「知識労働の生産性を向上させる方法は、大きなものだけで6つある。
『経営の真髄』<上>p.334

①なされるべきことは何かを考えることである
②自らの仕事に責任を負わせることである
③継続してイノベーションに取り組ませることである
④継続して学ばせ、継続して人に教えさせることである
⑤知識労働の生産性は量よりも質の問題であることを理解させることである
⑥知識労働者は、組織にとってコストではなく資本財であることを自覚させることである

先進国における労働者の多くは、自ら考え、決定し、行動する人、つまり知識労働者です。知識労働者は、現場で知識や経験をもって自ら判断し、行動することを期待されています。まずは、自分は知識労働者であるとの自覚が必要です(⑥)。経験を積めば済むほど質が向上し(⑤)、生産性は上がります。

知識労働者の判断基準は、成果に結びつく自らの貢献は何かと問うことから始まります。成果とは外の世界における変化、具体的には顧客に価値を提供し、プラスの変化をもたらすことです。組織の外の世界にある成果に目を向けることで「なされるべきことは何か」(①)にはじめて答えを得ることができます。仕事の責任は顧客の期待に由来します(②)。

顧客の期待に応えるためには、自己革新(イノベーション)が欠かせません。顧客の期待は時と共に変化するからです(③)。継続学習はそのために必要な習慣です(④)。成果をあげるために身に付けなければならない知識や能力は何か。成果をあげるため何を伸ばせばよいのか。自己刷新力が求められます。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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