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社会的責任の限界【経営のヒント 275】

今日も第26章「社会的責任の限界」からです。今日の一言からです。

<ドラッカーの一言>
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自らに能力のない仕事を引き受けることも無責任
である。それはある意味むごい行為である。
期待をもたせた挙げ句、失望させる。
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『マネジメント』p.398 1973年 ダイヤモンド社より

社会的責任を果たすための能力は自前でもっていなければなりません。
もっていないもので成果を出すことはできないからです。成果は<なすべきこと>と<できること>が重なった部分でしか生まれません。
どれだけ社会的意義、つまり<なすべきこと>であっても、それだけで始めてはいけません。それは無責任な行動です。

もう一つ付け加えるならば、「自らの組織の価値観に合致しているか」というテストに合格してから行うべきとドラッカー教授はいいます。価値観に合わないもので優れた成果をあげることは不可能だからです。その結果は、世の中に害をなすと警告しています。

社会的責任を果たす最高の方法は、自らの機会に変えることです。
<できること>で<価値観に合うこと>に変換できたときに、それは着手すべきです。最大のイノベーションの機会が到来したと考えてもいいと思います。経営者の正しい思考順位は、イノベーションの機会とならないかをまず問うことだからです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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