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マネジメントと社会【経営のヒント 271】

今日は、第24章「マネジメントと社会」からお届けします。今日の一言からです。

<ドラッカーの一言>
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あらゆる組織にとって、社会的責任とは、自らの役割を
徹底的に検討し、目標を設定し、成果をあげるべき
重大な問題だということである。かくして社会的責任は
マネジメントしなければならない。
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『マネジメント』p.368 1973年 ダイヤモンド社より

ドラッカー教授は、社会的責任は成果をあげるべき重大な問題だとしました。
それは、目標を設定し、マネジメントしなければならないといいます。

しかし一方では、「社会的責任には、企業の経済的機能の遂行を損ない、したがって社会全体をも損なう危険がある」としました。つまり、本来の使命を果たすという観点からは、コストを含め大きな負担となり、結果として企業の継続性が損なわれ、社会に損害を与えるというのです。

さらに「権限のない領域において、企業のマネジメントに権力を行使させるというさらに大きな危険もある」とし、責任を負わせることで権限のない領域まで権限を与え、ついには権力となり、社会に統制不可能なモンスターを生み出す危険もあると指摘しました。

このようなリスクがあるにも関わらず、組織は社会的責任を回避できないといいます。その理由は、「現代社会には、マネジメント以外にリーダー的階層が存在しないから」だとしました。政治家や行政の長ではなく、マネジメントに時代を背負わせようというのです。

リスクがあるけれども、背負わざるを得ない、それが社会的責任です。
どうせ背負うなら、効果的に、効率よく、機会として背負いたいと思います。
そんな社会的責任をこれから数回取り上げます。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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